Diary: 2009年3月アーカイブ

 今日、母親の仮納骨をした。「仮納骨」は変な言い方だが、遺骨を東京都営霊園の一時収納施設に納骨した。
兄弟無し、親無し、親戚無し、先祖代々の墓があるわけでない。 そして私はゲイで結婚する意思は無い。

 こうなると、墓をつくっても、将来にわたって墓守をする人は、確実にいない。 これでは墓をつくる意味が無いのである。

 今日、都営霊園で手続きをしたが、一時収納にせよ、「埋葬」になるので、法律的手続きが必要だった。 母親の埋葬許可はもちろんのこと、預ける私の、本籍地入りの住民票を要求された。 そして、利用申請書には「続柄」の記入が必要だった。

 帰りがけ、自分の時を考えてしまった。 母親はまだいい、少なくとも、地味だが葬儀や墓所の手配を息子である私に託せたからである。 ゲイである私はどうであろう。 

 周りに、血のつながっている人が一人もいないと言うことは、私が親に対してしたことと同じことを私にやるべき人はいない。パートナーがいるが、彼は当然血縁でもないし、現在の法律の下では、赤の他人と言うこととなる。

 死んでしまえば、わからないと言ったらそれまでだが、多少だが財産があったらそれはどうなるのだろうか? 葬儀や墓所については、公正証書でも作ってパートナーと「契約」したことにすればよいのか、私にはわからない。

 今年の夏には、都営霊園の抽選があるが、合葬埋蔵施設に応募するつもりだ。 ここなら、将来にわたっても、誰かが見守ってくれる。 これには「生前申込」があって、無くなった方はもちろん、その一親等の申込者は、将来万一の時、同じ場所に葬られることになる。

 これにも、競争があって、抽選倍率は二倍強、死んでからも競争の社会なのである。


 
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1962年東京生まれ
1994年結成以来、Bear_Club_of_Japan 代表・会長

◎日本のGLB&Tコミュニティの中でひっそりと生息している◎日本各地、世界各国を熊を求めて行脚しているらしい◎最近は沖縄とサンフランシスコに頻繁に出没◎パートナーあり◎体重6キロのシャム猫と同居◎

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