2007年8月アーカイブ
私は、年間に平均で、飛行機に5万マイルほど搭乗する。 長距離路線が多いのだが、フィーダー路線や、国内線では、比較的小さな航空機に搭乗することも良くある。
今回那覇空港で炎上した航空機は、ボーイング社製737-800という機体である。 オリジナルのボーイング737は、近距離向けの設計で、初飛行は1967年であるので、もう40年の歳月が経っている。 当然、40年前に飛び始めた航空機は退役し、次世代737に交代していている。 同じ737でも、初代737-200と737-800では、外見こそ同じではあるが、中身は、767や777に近いアビオニクス(航空機用コンピュータ)化され、かつ、燃費の良いエンジンも搭載され、初代では航続距離か3400キロメートルから最新型737では10000キロを超える型もあり、別物と考えて良いだろう。
今回の爆発は、最新型の737-800で起きている。 詳しい事故報告は、航空鉄道事故調査委員会の報告を待つほか無いが、非常に珍しいケースと感じている。 燃料漏れ事故は、些細なものならば、ボーイングのこの型の飛行機に限らず、過去にインシデントが起こっている。 しかし、着陸後、エンジンをアイドルに戻した状態で、多量の燃料が吹き出し、引火、炎上というのは聞いたことがない。
737のエンジンは主翼の下についている、中期の737は、滑走路とのクリアランス(隙間)をあけるため、普通は円筒形ののエンジンをおむすび型にして、間を稼いでいた。 今回のケースでは、ハードランディングの報告は無いが、ひょっとしたら、エンジンを滑走路にこすりつけてしまったのかもしれない。
中華航空は台湾の航空会社である、名古屋で起きた墜落事故はまだ記憶に新しい。 その後も、数百人単位で犠牲者の出る事故を起こしている。 整備は、本当に大丈夫だったのか。 このあたりがもっとも怪しいと感じている。
この事故の前の日にも私はこの737-800型機をスカイマークで乗ったばかりであった。
(写真は毎日新聞から)
アメリカの株式が大幅に下がったことと、それと連動して日本の株式も大幅に下がった。 それにつられて、円高が進行している。
私は、株はやらないが(=資金がない)が、年数回アメリカへ行くため、アメリカドルの変動は気になる。 今月初めは1ドル120円前後で取引されてされて、やや下がり気味だったので、数百ドルを円からドルに換えた。 それから、2週間で5円円高になってしまった。 まぁ数千円の為替損である。
もともと、外貨を買うタイミングだとか、賭け事(競馬など)をやると、ほとんどが裏目にでる。 だから、賭け事と株には手を出さないでいる。
来月は、タイへ行くので、その現地資金として米ドルを買ったのだが、もう少し待てば良かったと悔しい思いをしている。
いったいどれくらい円高が進むのであろう。 あまり急激に円高が進むと、日本の経済に悪影響を及ぼす。 日銀が市場に介入したようだが、ほどほどのレートが旅行者にとっては嬉しい。
迷っていた、レインボーマーチ(9月16日)の航空券購入期限の今日、行く決定をした。 昨年は、実行委員会フロートの運転手という、とても地味なボランティアをしたが、今年も何か手伝おうと考えている。
札幌の場合、フロートの運転手が「大型免許所持」が条件になっているので、また、運転手になる可能性は大である。 まぁ、語学通訳程度のボランティアですめばいいのだが。
滞在時間は短いが、楽しんでこようと考えている。
私たちは、一番初めのフロート「実行委員会フロート」で歩いた。 このフロートは、参加者がおもしろかった。 ゲイリブのアクティビストの方々、政治家、障害者団体、ゲイ団体、そのほか諸々。フロートは、去年の警察との騒動を繰り返さないためか、選挙カーが使われ、TPP役員とともに尾辻かな子氏が乗車していた。
これも、警察に届けを出しているのが「デモ行進」というのが建前なので、(たぶん)すべてのフロートの先頭で、ハンドマイクを使って「我々は東京プライドパレードです、ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー・・・・」と始終エンドレステープのようにアナウンスしていた。
ゲイ雑誌2社が今年はフロートを出さなかったので、フェティッシュ系の参加者は、どのフロートで歩こうか迷ったのではないか。 HIV・AIDS関連のLiving Togather のフロートにそれらの方が流れたような気がする。
フロートは、今年は実行委員会フロートが1台追加され、2丁目振興会、「あゆフロート」、お店関係のフロートと、まぁ、あまり代わり映えがしなかった。 ブラスでMix!フロートは今年、TV放映で流行語が生まれるなど、演奏者の意気込みが違うと感じた。
実行委員会の発表では、歩いた人数は過去最高であったそうであるが、沿道からの応援は、半減していたような気がする。
尾辻かな子氏の選挙結果が残念なことになってから、初めて公の場でお会いし、挨拶を受けた。 私は、すこしその返答に困った。 実行委員会1号車の先頭には、先の選挙で当選した河田龍平氏があるき、尾辻氏に遠慮したのか、社民党党首福島みずほ氏が、隊の最後を歩いていた。
ここまで、政治が絡んだパレードは今年が初めてであろう。 とても良いことである。 パレードが帰り着き、エンディングでは、尾辻氏が演壇で「(選挙に)再挑戦」すると力説していた。
私がここ何日間かゲイブログや掲示板を見ていても、数年前のような、アンチ・パレードを標榜する投稿は見られなかった、同時に、パレードに関する投稿も少ないと感じた。
これはパレードに、行く人は行くし、全肯定している。 批判的な人はそもそも気温35度を超える猛暑の中わざわざ偵察に出かけるまでもないと考えたのではないか。
ともあれ、このパレードが、今後政治性を帯びていくことは間違いが無い。 しかし、大半の一般の参加者は「お祭り」と考えている。 これらをどのように整合していくかは、東京プライドに課せられた大きな課題といえよう。
日本の大規模なLGBTのイベントは、現在東京、名古屋、大阪、札幌で行われている。
昨年はこれらのすべてのイベントに参加した。
私にとっての問題は札幌のイベントだ。 参加者の利便を考えて3連休の中日に行われるのですが、北海道より外から参加する人にとってはチト難しい。
一般的な北海道旅行のベストシーズンのうえ3連休。 安い切符などあるはずもなく、それでも時間の悪い時間を選んで、一応予約はした。 土曜日の真夜中に到着して、月曜日の午前に札幌を出る旅程である。 交通費と最低クラスのホテルで約4万円、それに滞在費を加えると結構痛い出費になる。
16日が切符の購入期限なので、それまでに結論を出さなければならないが、少々こころが揺れている。
「 世の中夏休みというなか、上野の東京国立博物館で行われている「京都五山 禅の文化」展」へ行ってきた。
地下鉄のPRで、「Let's禅」のキャッチフレーズを見たことも多いかと思う。
今日は9時半開門と同時に入場、1400年代の展示物にしばし夏の暑さを忘れ、見学に没頭した。京都五山 禅の文化」展をみたあと、国立科学博物館で「インカ・マヤ・アステカ文明展」を見学。 こちらは、午前中にもかかわらず、家族連れが多く、小さい展示物が多いため、非常に込み合っている印象があった。 NHKがこの企画と連動して番組を放送していたが、テレビのほうがよかったような気がする。
最後に隣の国立盛況美術館で、「パルマ展」を見た。 人出はまぁまぁではあったが、イタリア美術は、どうも、肌に合わない感じがした。
これが今日の私の真夏の一日であった。
今年の東京プライドパレードは、静かな印象を私に与えて終わった。 去年のフロート騒動の配慮か、マーチは、「デモ行進」色を打ち出し、拡声器を使った同じ言葉のあっピールを、始終繰り返していた。
今回は、川田龍平関係、また、社民党は党首福島みずほ自ら会場に赴いていた。
いつものようにマスコミ調査をしたところ、日本のマスコミは今のところ探し出せなかった。 AFPは早速報道していた。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2266333/2016578
HIV感染者が増え続けている。 各種行政施策、NPO、NGO、ボランティアの活動、数年年前に比べれば格段に活発になってきているのに、何故?
やはり、同性間性交渉の感染が7割近くを占めている。
このことも、やはり、日本にはLGBTのコミュニティが無いことの間接的な証明にはならないだろうか。例外はあるにせよ、コミュニティと呼ばれる集団は、属しているコミュニティを守ろうとする。 少なくとも崩壊する方向には導かない。 HIV・AIDSが減少方向にならなければ、コミュニティどころか、また、HIV・AIDS=ゲイの病気論や差別が助長される。
楽しく、気持ちよければいい、これは誰しも同じである。 しかしながら、これだけ、HIV・AIDSが流行していて、それも同性同士の性行動での感染がほとんど、いろいろなの知識をいろいろな場所で流しても、流されてしまう人が多すぎるのは、 何故?
検査率が上がったのは確かであるし、それに伴って報告数が上がるのは当然。 しかし、検査にも行けなくて、自分のステータスが解らないまま、アン・セーフな行動をしている人が多いのが想像できる。
たぶん彼らに聞いても、自分は大丈夫、周りにHIV・AIDSを持った人がいないからという答えが返ってくるだろう。
AIDSを発症してから判明した人も110人を数える。 彼らは平均で5年以上自分のステータスを知らずに過ごしてきている。
今解った人は、氷山の一角である。 海の中にある氷山の元は、今の何十倍、何百倍になるだろう。
その人達が、不幸にして将来AIDSを発症したらどうなるか想像していただきたい。 「薬があるから大丈夫」は確かにその通りである。 カクテル療法を行えば、かなり進行したAIDSも症状を抑えることができる。
危惧するのは、社会保障システムの崩壊の方である。 現在、HIV・AIDSの治療には、手厚い保護が行政によって行われている。 身体障害者手帳を取得して(内部障害)更正医療を受ければ、医療費が相当軽減される。 しかし、HIV・AIDSの患者が増え続ければ到底、今の給付水準を保つことが出来ないのは当然である。
コンビビル 1錠1892円、 ビリアード 1錠2048円、エプジコム 1錠3916円、ツルバダ 1錠3834円。
これらの薬を毎日複数、数回飲むのである。 更正医療がなかったら、健康保険の3割負担で、薬剤だけで日に3000円以上、月に9万円かかってしまうのである(実際には健康保険には支払いの上限はあるが)
更正医療や健康保険が破綻したら、HIV・AIDS以外の病気の給付も影響を受けることになるだろう。
私が働き始めたときには、部内の病院は無料だった、それが1割負担になり、今は3割自己負担となっている。 将来、このままの給付水準、保険料であるかは、まったく保証がない、というか確実に受給者にマイナスに動くだろう。
HIVの感染メカニズムは、難しいことではない。 それを防ぐことも難しいことではない。 では、感染が増えるのだろうか、何故?
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HIV感染270人、厚労省最新3か月集計で最多を記録
厚生労働省エイズ動向委員会は7日、4月2日から7月1日までの3か月間に医療機関などから新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者が270人で、3か月間集計としては過去最高となったと発表した。
エイズ患者も110人で過去2番目に多かった。
感染経路別で見ると、新規HIV感染者で最も多かったのは同性間の性行為で182人(67%)。うち175件を日本人男性が占めた。新規エイズ患者でも、同性間の性行為が45人(41%)だった。
同委員会は「検査数が伸び感染者数を押し上げた面はあるが、感染者の増加に歯止めがかかっていない」と分析している。
(2007年8月7日19時23分 読売新聞)
日本では、永易氏が「にじ」を創刊され、「同性愛者のための『暮らしの手帖』」の編集方針で、エロ抜きのゲイマガジンを発行していたが、やはり、当然興味を持ってくれるだろうと考えた、NPOや各種団体には残念ながら興味を持たれず、また、一般のLGBTの方々にも浸透したとはいえず、2年8冊で、休刊してしまった。 再刊を待たれるところである。
アメリカには「Adovocate」という、エロのない、政治経済から健康問題、恋人募集まである総合ゲイ雑誌が、20年前以上から発行されている。
デジタルと出版を上手に使い分けて、速報性のものはデジタル、じっくり読んだり、考えたりするものは紙媒体と、「Adovovate」のなかでも棲み分けている。
フランスで同様なコンセプトの元で発行されている、「Têtu」がある。 先月から、ベアのつながりで、私が東京でLGBT関連ニュースのレポーターを仰せつかっているので、31日のデジタル・ニュースでは、日本の選挙のこと、尾辻氏のことが速報されていた。
http://www.tetu.com/rubrique/infos/infos_detail.php?id_news=11677
と書きながら、全く仏語が読めないのが、ひどく残念ではある。
両紙はゲイの一般紙ではあるが、「A Bear's Life」は、アメリカのエロなし雑誌ではあるが、ゲイの中でも、ニッチな「熊」だけを対象にしている。 果たして採算の載るのであろうか。
http://www.abearslifemag.com/
次号では、私の拙い文章が載るはずである。 かなり恥ずかしい。
Yesturday