タミフル
去年の選挙後、すっかりこのブログを書く熱意が失われたままになっている。 細々とした仕事があるので、それをかたづけていると、億劫になってしまうのである。
さて、今年もインフルエンザが蔓延し始めたようだ。 また、鳥インフルエンザも注意深く見ていかなければならない。
インフルエンザは、ウイルス性の一過性の疾患である。 主に人から人へ飛沫感染する。 感染直後に高熱を発することが特徴である。 概ね予後は良好であり、基本的には、罹ってしまったら、安静にして、できるかぎり、水分、栄養を補給していれば、1週間以内で治癒する疾病である。
ただし、乳幼児、お年寄りなど抵抗力のない人が罹ると、生命の危機となりうる。
2001年に、インフルエンザの特効薬といわれている、タミフルが登場した。 いままでは、対症療法の薬剤しかなかったが、直接インフルエンザウイルスを攻撃する画期的な薬剤である。 これはとても嬉しいことである。
日本政府と地方自治体は、このタミフルを、1000万人分備蓄する計画と聞く。 なんと馬鹿げたことか。
まず、この薬は新薬ということもあって、非情に高価である。 1カプセルで357円もする、それを1日2回、多分3日間程度は必要だから、一人あたり2142円×1000万人で214億円もかかるのである。
それに薬剤には使用期限がある。過ぎたら、使われなかった薬剤は、ゴミとなるのである。
安易な抗ウイルス薬の使用は耐性ウイルスをつくることも、常識である。 この巨大な金額を使って、この薬が効かないウイルスを蔓延させることにならないであろうか。
投与に必要な人を選択する技術や制度を作ることが先決ではないか。 また、一般の会社では、インフルエンザではなかなか休めないのが現実である。 「インフルエンザに罹ったことが証明されたら、1週間は会社を休む」という規則を作った方が、明らかに得策である。
ある学者が、東京の満員電車を止めたら、インフルエンザの感染は、かなり低くなると発表された。
闇雲に、特効薬を求めるのではなく、アタマの良い政策を望みたい。
いまの日本政府では無理だとおもうが。
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