モノレールの恐怖
懐かしきテレビ番組「サンダーバード」にこれと同じタイトルがあった。今回の話題はモノレールである。
日本全国では、北九州、湘南、千葉、多摩のような住宅地と鉄道駅を結ぶモノレールと、空港への輸送が絡む、東京、大阪、那覇がある。
その中での老舗は「東京モノレール」である。1964年、東京オリンピックと同じ年に開業だから、大体私と同じ年、40年である。 私も小さい頃は、浜松町から東京国際空港へモノレールで行って、パンナムかBOACの飛行機で海外へ行きたい、と漠然と思っていたことがあった。もちろん高値の花とういか、「夢」そのものではあった。その、「モノレール」という、当時では、超モダンな、ハイテクな、夢のような乗り物は、飛行機に搭乗する、とても非日常、時としては、一生に1回の飛行機搭乗という、大イベントのプロローグとしてはピッタリであった。私の飛行機の初搭乗は、1976年頃であったが、まだ、その面影をモノレールは保っていた。
時が過ぎ、現代は、飛行機は、誰でも乗れる公共輸送機関となり、特別のことでは無くなった。新幹線と競合する区間では、航空運賃の方が安い場合も散見される。空港とのアクセスも、羽田で言えば、京浜急行が羽田に乗り入れ、品川まで直通で乗り入れている。また、バスの便も、大幅に増えている。
このごろ、羽田へ行く回数が増えている。今年はすでに10回ほど羽田を利用しているが、いつも、モノレールにしようか京急にしようか考えて、結局、京急を利用することが多い。
理由は、簡単である。「モノレールは、何かあったとき怖い」ということである。金曜日大阪に飛んだときは、モノレールを選んだが、羽田に着くまでの間、窓の外の、コンクリート製のレールを見ていた。もちろん、修繕は行っているのであろうが、傷みが目に見えている。ところどころ、小さくはげ落ちたコンクリート、つなぎ目の金属部分の錆、橋などの構造物の全体的な劣化などである。
先日も大きな地震があったが、もし、東京であの規模の地震が起こったら、これらは絶対にもたないだろうな、と素人目では見える。それと、いけないのは、東京モノレールは、海や運河の水の上の場所を走行していることが多いのである。これも、万一の時のことを想像させる原因でもある。
東京モノレールは、開業当時から日立製作所の関連として営業していたが、経営難に陥り、現在はJR東日本グループの関連となっている。ワンマン化して、快速電車をつくり、頻繁な間隔で走らせているが、そんなに無理をさせて大丈夫か、と思う。同時期の、東海道新幹線や首都高速も同様であるが、これらの構造物の寿命は何年で設計されたものであろうか。具体的に、これらの安全対策についてのアナウンスは聞こえてこない。
一方の京急空港線であるが、開業が新しい分安心できる。空港部分と大鳥居部分にトンネルがあるが、新しい分、モノレールの海の上よりかなり安心できる。
東京モノレールは、時々、羽田空港から山手線内各駅まで500円という、バーゲンをやっているが、そうでもしないと、客が離れていってしまうからだろう。利用者は、あまりこのことについて語らないが、多分私と同じように「モノレールの恐怖」を感じている人が多いと思う。
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