Gay Community: 2007年8月アーカイブ

 
tpp01.jpg私たちは、一番初めのフロート「実行委員会フロート」で歩いた。 このフロートは、参加者がおもしろかった。 ゲイリブのアクティビストの方々、政治家、障害者団体、ゲイ団体、そのほか諸々。フロートは、去年の警察との騒動を繰り返さないためか、選挙カーが使われ、TPP役員とともに尾辻かな子氏が乗車していた。

 これも、警察に届けを出しているのが「デモ行進」というのが建前なので、(たぶん)すべてのフロートの先頭で、ハンドマイクを使って「我々は東京プライドパレードです、ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー・・・・」と始終エンドレステープのようにアナウンスしていた。

 ゲイ雑誌2社が今年はフロートを出さなかったので、フェティッシュ系の参加者は、どのフロートで歩こうか迷ったのではないか。 HIV・AIDS関連のLiving Togather のフロートにそれらの方が流れたような気がする。
 
 フロートは、今年は実行委員会フロートが1台追加され、2丁目振興会、「あゆフロート」、お店関係のフロートと、まぁ、あまり代わり映えがしなかった。 ブラスでMix!フロートは今年、TV放映で流行語が生まれるなど、演奏者の意気込みが違うと感じた。 

 実行委員会の発表では、歩いた人数は過去最高であったそうであるが、沿道からの応援は、半減していたような気がする。 

 尾辻かな子氏の選挙結果が残念なことになってから、初めて公の場でお会いし、挨拶を受けた。 私は、すこしその返答に困った。 実行委員会1号車の先頭には、先の選挙で当選した河田龍平氏があるき、尾辻氏に遠慮したのか、社民党党首福島みずほ氏が、隊の最後を歩いていた。
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 ここまで、政治が絡んだパレードは今年が初めてであろう。 とても良いことである。 パレードが帰り着き、エンディングでは、尾辻氏が演壇で「(選挙に)再挑戦」すると力説していた。

 私がここ何日間かゲイブログや掲示板を見ていても、数年前のような、アンチ・パレードを標榜する投稿は見られなかった、同時に、パレードに関する投稿も少ないと感じた。

 これはパレードに、行く人は行くし、全肯定している。 批判的な人はそもそも気温35度を超える猛暑の中わざわざ偵察に出かけるまでもないと考えたのではないか。 

 ともあれ、このパレードが、今後政治性を帯びていくことは間違いが無い。 しかし、大半の一般の参加者は「お祭り」と考えている。 これらをどのように整合していくかは、東京プライドに課せられた大きな課題といえよう。
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tpp03.jpg今年の東京プライドパレードは、静かな印象を私に与えて終わった。 去年のフロート騒動の配慮か、マーチは、「デモ行進」色を打ち出し、拡声器を使った同じ言葉のあっピールを、始終繰り返していた。

 今回は、川田龍平関係、また、社民党は党首福島みずほ自ら会場に赴いていた。

 いつものようにマスコミ調査をしたところ、日本のマスコミは今のところ探し出せなかった。 AFPは早速報道していた。
 
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2266333/2016578




何故?

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 HIV感染者が増え続けている。 各種行政施策、NPO、NGO、ボランティアの活動、数年年前に比べれば格段に活発になってきているのに、何故?

 やはり、同性間性交渉の感染が7割近くを占めている。 

 このことも、やはり、日本にはLGBTのコミュニティが無いことの間接的な証明にはならないだろうか。例外はあるにせよ、コミュニティと呼ばれる集団は、属しているコミュニティを守ろうとする。 少なくとも崩壊する方向には導かない。 HIV・AIDSが減少方向にならなければ、コミュニティどころか、また、HIV・AIDS=ゲイの病気論や差別が助長される。

 楽しく、気持ちよければいい、これは誰しも同じである。 しかしながら、これだけ、HIV・AIDSが流行していて、それも同性同士の性行動での感染がほとんど、いろいろなの知識をいろいろな場所で流しても、流されてしまう人が多すぎるのは、 何故? 

 検査率が上がったのは確かであるし、それに伴って報告数が上がるのは当然。 しかし、検査にも行けなくて、自分のステータスが解らないまま、アン・セーフな行動をしている人が多いのが想像できる。

 たぶん彼らに聞いても、自分は大丈夫、周りにHIV・AIDSを持った人がいないからという答えが返ってくるだろう。

 AIDSを発症してから判明した人も110人を数える。 彼らは平均で5年以上自分のステータスを知らずに過ごしてきている。 

 今解った人は、氷山の一角である。 海の中にある氷山の元は、今の何十倍、何百倍になるだろう。
 
 その人達が、不幸にして将来AIDSを発症したらどうなるか想像していただきたい。 「薬があるから大丈夫」は確かにその通りである。 カクテル療法を行えば、かなり進行したAIDSも症状を抑えることができる。 

 危惧するのは、社会保障システムの崩壊の方である。 現在、HIV・AIDSの治療には、手厚い保護が行政によって行われている。 身体障害者手帳を取得して(内部障害)更正医療を受ければ、医療費が相当軽減される。  しかし、HIV・AIDSの患者が増え続ければ到底、今の給付水準を保つことが出来ないのは当然である。

 コンビビル 1錠1892円、 ビリアード 1錠2048円、エプジコム 1錠3916円、ツルバダ 1錠3834円。

 これらの薬を毎日複数、数回飲むのである。 更正医療がなかったら、健康保険の3割負担で、薬剤だけで日に3000円以上、月に9万円かかってしまうのである(実際には健康保険には支払いの上限はあるが)

 更正医療や健康保険が破綻したら、HIV・AIDS以外の病気の給付も影響を受けることになるだろう。 

 私が働き始めたときには、部内の病院は無料だった、それが1割負担になり、今は3割自己負担となっている。 将来、このままの給付水準、保険料であるかは、まったく保証がない、というか確実に受給者にマイナスに動くだろう。

 HIVの感染メカニズムは、難しいことではない。 それを防ぐことも難しいことではない。 では、感染が増えるのだろうか、何故?

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 HIV感染270人、厚労省最新3か月集計で最多を記録

 厚生労働省エイズ動向委員会は7日、4月2日から7月1日までの3か月間に医療機関などから新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者が270人で、3か月間集計としては過去最高となったと発表した。

 エイズ患者も110人で過去2番目に多かった。

 感染経路別で見ると、新規HIV感染者で最も多かったのは同性間の性行為で182人(67%)。うち175件を日本人男性が占めた。新規エイズ患者でも、同性間の性行為が45人(41%)だった。

 同委員会は「検査数が伸び感染者数を押し上げた面はあるが、感染者の増加に歯止めがかかっていない」と分析している。
(2007年8月7日19時23分 読売新聞)

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1962年東京生まれ
1994年結成以来、Bear_Club_of_Japan 代表・会長

◎日本のGLB&Tコミュニティの中でひっそりと生息している◎日本各地、世界各国を熊を求めて行脚しているらしい◎最近は沖縄とサンフランシスコに頻繁に出没◎パートナーあり◎体重6キロのシャム猫と同居◎

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