Lonestar: 2006年1月アーカイブ
去年の選挙後、すっかりこのブログを書く熱意が失われたままになっている。 細々とした仕事があるので、それをかたづけていると、億劫になってしまうのである。
さて、今年もインフルエンザが蔓延し始めたようだ。 また、鳥インフルエンザも注意深く見ていかなければならない。
インフルエンザは、ウイルス性の一過性の疾患である。 主に人から人へ飛沫感染する。 感染直後に高熱を発することが特徴である。 概ね予後は良好であり、基本的には、罹ってしまったら、安静にして、できるかぎり、水分、栄養を補給していれば、1週間以内で治癒する疾病である。
ただし、乳幼児、お年寄りなど抵抗力のない人が罹ると、生命の危機となりうる。
2001年に、インフルエンザの特効薬といわれている、タミフルが登場した。 いままでは、対症療法の薬剤しかなかったが、直接インフルエンザウイルスを攻撃する画期的な薬剤である。 これはとても嬉しいことである。
日本政府と地方自治体は、このタミフルを、1000万人分備蓄する計画と聞く。 なんと馬鹿げたことか。
まず、この薬は新薬ということもあって、非情に高価である。 1カプセルで357円もする、それを1日2回、多分3日間程度は必要だから、一人あたり2142円×1000万人で214億円もかかるのである。
それに薬剤には使用期限がある。過ぎたら、使われなかった薬剤は、ゴミとなるのである。
安易な抗ウイルス薬の使用は耐性ウイルスをつくることも、常識である。 この巨大な金額を使って、この薬が効かないウイルスを蔓延させることにならないであろうか。
投与に必要な人を選択する技術や制度を作ることが先決ではないか。 また、一般の会社では、インフルエンザではなかなか休めないのが現実である。 「インフルエンザに罹ったことが証明されたら、1週間は会社を休む」という規則を作った方が、明らかに得策である。
ある学者が、東京の満員電車を止めたら、インフルエンザの感染は、かなり低くなると発表された。
闇雲に、特効薬を求めるのではなく、アタマの良い政策を望みたい。
いまの日本政府では無理だとおもうが。
今年の新年のカウントダウンは、20年ぶりくらいに外で迎えた。 その居酒屋では3台のテレビが置かれていたが、それぞれ歌番組と格闘技を流していた。
行政主導の嫌なイメージがある「2011年問題」もあと5年となった。 これは、2011年7月に現行のテレビ放送が、全てデジタルに移行するというものである。
表向きは「電波の有効活用」と総務省は説明しているが、それだけでは説明がつくまい。 家電メーカは特需を狙っている。 白黒テレビからカラーテレビに移行したときのうようである。 しかしそのときと全く違うことがおきる。 白黒からカラーへ移行は、カラー放送になっても、白黒テレビは「カラー放送」を受信して白黒で視聴できたのである。 番組の冒頭で画面に「カラー」の文字に、白黒で見ていた者は、貯金してカラーテレビをかったのである。
2011年7月は、いままでの普通のテレビはそのままでは、絶対に画面が現れなくなる。 第一に周波数が現在のVHF帯からUHFに移る。 現在のテレビのほとんどがUHFが受信できるのだが、テレビ画像を電波に乗っける方式が「アナログ」から「デジタル」に変わるため、音声、画像とも全くダメになるのである。
その放送を見るためには、「コンバーター」と「UHFアンテナ」が必要となる。 多分、1万円以下で手にはいるとは思う。 デジタル放送の利点は、「ハイビジョン」が見られることであるが、これはそれに対応したテレビが必要となり、コンバーター組みは、単にいままでの同じ画質のテレビを観るために1万円+αの機器を新たに購入する必要に迫られる。
行政指導といったが、このように国民(と放送事業者)に大きな負担をかけて、現VHF放送帯を空けさせて、そこを何に使うかを、総務省は明らかにしていない。 これも何かオカシイと感じるのである。
Yesturday