ライバル
資本主義の世の中、独占は価格の硬化となる。過去には、あちこちでライバル会社が火花を散らした。思うがままに書くと、写真フィルムのサクラと富士、炭酸飲料のコカコーラとペプシコーラ、平凡パンチとプレーボーイ、鉄道の西武と東急、マヨネーズの味の素とキューピーなどなど。「良い勝負している」ライバル間競争がおこなわれていた。
このごろ、企業が増え、二つの企業で、市場を独占するパターンが少なくなっていると思うしコカコーラとペプシコーラのように、日本では勝負がついたものもある。 その中で華々しく勝負を繰り返しているのは日本の航空会社である。 日本航空(JL)グループ対全日空(NH)グループ。おもしろいほど、相手を意識している。 カンパニーカラーはJLは赤、NHは青。手元にはNHのものしかないが、時刻表には「赤」の色調のページがない。全体に「青」基調。JLは、自社、関連会社はすべてJで始まる名称。JAL、JAC、JTA、JAAなど、対してNHは極力Aではじまり、「J」は使いたくないようだ。ANA、ANK、A-NET、Air-Japanは、仕方なくか。以前は「ワールドエアネットワーク・WAC」という会社名だった。
JL・NHで一方の会社にあって、一方の会社に無いものはほとんど無い。サービスにおいても同じ。最近、JLがスーパーシートを廃止して「クラスJ」なるものを作ったが、NHはそのままスーパーシートを設けている。それ以外は、細かいことをのぞけば大体同じ。同じサービスを、違う名前に置き換えてしているのである。 安売り運賃のJL「バーゲンフェア」に対してNH「超割」、特定の便の割引運賃JL「特便割引」、NH「特割」、前の週に発表される運賃JL「タイム割引」、NH「突然割引」、国際線PEX運賃JL「JAL悟空」対NH「とび丸」(現GET)などなど。 おもしろいことに、ラウンジの名前が、JLが「サクラ」に対してNHが「富士」(現、シグネット)。フィルム会社と同じ。片方が、おしぼりの廃止をすると、もう一方がすぐに追従する。
さて、大体似たような・・・と感じていたのだが、先週末の台風18号の際、沖縄線で大きな差が生まれた。時間帯が多少ずれているので、100%同じ土俵とはいえないのだが、9月4~5日のJLの欠航数とNHの欠航数に大きな差が出たのである。JL40に対してNH28。那覇での状況が凄い。5日は当然、朝から空港閉鎖。1便も飛んでいない状態。6日は、午後から運行が再開されたが、JLは約2日間の足止めで、キャンセル待ちが4000番を超えた。一方、NHは、6日の夕方、空席をチェックしたら、20時の便に1席空席を見つけた。よって、NH利用者はほぼ全員1日遅れで、帰京できたと推測できる。
JLは悲惨だった。このような状態では、たぶん、那覇市内のホテルはすべて満員だろう。実際、琉球新報の報道では、民間のボランティアが、自宅を開放し、旅行者を泊めたとか・・・。心意気は買うが、のべ6万人が那覇で1泊しなければならなくなったのに、28人では。これからの、運営に期待したい。 空港にはホテルに泊まらない(泊まれない)旅客が溢れ、とうとう、前代未聞の深夜便を2本出すことになった。(下記写真参照) この便、羽田に早朝着いて、どのように対処したのであろうか。まぁNHも23時に到着するはずの定期便が深夜1時30分すぎ到着だったので、こちらもおなじ。
引用写真:2004年9月7日、日本航空HPより www.jal.co.jp
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Yesturday
観光のお客さんの情報によると、夜中の便で羽田に到着してから、宿泊できるようになっていると言われたそうです。
羽田に泊まるなら、那覇に泊まりましょうと、もう1日、通算2日後らせたと、言ってましたね。