地名
私は、小さい頃から同じところへ住んでいる。生まれてこの方この区から出たことがない。大学をのぞけば、就職先まで全て同じ区である。特に郷土愛などはないが、このごろの地名の付け方は酷すぎる。昭和40年代に大都市ではじまった「住居表示」は、古い地名を駆逐していった。何処を中心として付けたかはわからない「東西南北」を冠したものや、高台でもないのに「台」や「丘」をつけたり、抽象的な「光」「風」などの地名群である。
このごろよく沖縄に行くのだが、地名=名前が羨ましい。社会学的には諸々の問題をはらんでいるのだろうけれど、その地名を変えることは自分の名前を改名させられるのと同意であろう。
政府主導で、ここ数年自治体の合併が進んでいる。合併後の地名も酷いものが多い。近隣だから特に感じるのだが、「西東京市」これは保谷市と田無市が合併して出来た市だが、あまりにもイージーすぎる。たしかにA市がB市と合併して名前をA市とすれば旧B市民は「併合」されたと感じるだろう、だから、新しい名前をつけなければならないのは理解できる。しかし「西東京市」は酷すぎやしないか。だいぶ前になるが、北九州市ができたときも違和感を感じた。「南アルプス市」しかりである。
市名ではないが町名を残しているところがある。識者が居たのであろうか、新宿区は古い地名を残している。例えば箪笥町、神楽河岸、矢来町など歴史を紐解くと興味深いものが出てくることが、この漢字を見ていても解る。
新興ニュータウンへ向かう電車に乗っていて、駅名にワクワクする人など居ない。みんな同じに感じる。
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Yesturday
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